お医者さまより(お知らせ掲示板)

倉敷ウエストサイドクリニックからのお知らせ

住所:岡山県倉敷市西阿知町新田6TEL :086-465-5118
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【2014/02/08】:臨時休業


本日は雪のためあちこちで事故や通行停止区間が生じておりますようですので、臨時休業とします。無理して来院されて事故にあったりされませんようお願い致します。

【2013/09/26】:看護師求人


パート看護師1-2名 募集致しております。
資格)准看/正看  年齢制限 特になし 性別 男女いずれも可 
就業時間)月から土 の午前中
時給)1,100-1,500円
備考)内視鏡技師大歓迎です
注)当院は禁煙実施施設です。喫煙場所はありませんので(念のため)。


【2013/09/04】:平成25年度インフルエンザワクチンについて【インフルエンザ】


本年度のインフルエンザワクチン組成のデータが公表されております。

平成25年のインフルエンザHAワクチン製造株は以下の通りです。

A型株: A/カリフォルニア/7/2009(X-179A)(H1N1)pdm09
A/テキサス/50/2012(X-223)(H3N2)
B型株: B/マサチュセッツ/2/2012(BX-51B)

上記A/B株の混合接種となりますが、新型株AとB株が昨年と異なる種類に変更されております。

本年初旬には、鳥インフルエンザ流行の兆候が見えておりましたようでしたので重度疾患治療継続中の患者様、高齢者/小児は早めに1回目の接種を終了していただき早々にインフルエンザ抗体獲得していただきたいと存じます(鳥インフルエンザに対する抗体誘導抗原ではありませんが、パンデミックの際に免疫賦活状態にしておくことが重要と考えます)。
本年の方針としては、上記該当患者様を優先的に10月中に1回目接種終了しておきたいと存じます。
ワクチン入手でき次第、10月から接種開始をしたいと存じます。

接種料金、接種方法に関しては昨年同様です。

1回接種量は、以下の通りです。
3歳未満 0.25ml   3歳以上 0.5ml 
13歳未満の方は2回接種(2週間以上空けて(4週間が最適))です。インフルエンザワクチン接種の料金は下記の通りです。

料金設定は、
接種1回目 3000円、接種2回目 2500円
ただし、2回接種の方で1回目を他院で接種を受けておられる方は3000円です。

予約期間は、9月から11月30日までです。本年はワクチン製造の失敗はない様子ですので、供給不足となることはないと思われますが11/30以降は在庫残存分のみの少数予約となりますので可能な限り予約期間内に接種予約くださいますようお願い申し上げます。現在予約承っております。

【2013/09/03】:は虫類を原因とするサルモネラ症【感染症】


厚労省より、カメ等のは虫類を原因とするサルモネラ症に関しての注意喚起の伝達がありました。
ペットブームもあり、最近ご家庭では虫類を買っておられる所帯が多いかと思いますが、緑ガメ等に接触したことで子供にサルモネラ症が集団発生することがありますので注意ください。ペットを触った後は必ず手洗いを励行ください(カメ等のは虫類は50-90%の頻度でサルモネラ属を保有しているといわれております)。

【2013/08/15】:放射線医療被曝について(part1)【癌】


日本国内ではCT(Computed Tomography)普及率が非常に高く(世界1位です)、国内でCT撮影に難渋することはまずないといえます(ある意味、過保護医療状態ともとれますでしょうか?)。ただちにどこでもCT診断が出来ることはある意味すばらしいことでありますが、X線検査による被曝の影響に関しては常に考慮すべきことです。人体に有害な処置は行わないことが医療の基本理念であり、効果>副作用でなければ医療技術の恩恵を受けたとはいえません。

医療被曝を考える際、診断、治療の性質上、大部分が”低線量被曝の反復”という形態の被曝パターンとなります(放射線治療は別です)。簡単な例を挙げると、年1回の胸部レントゲン健診やバリウム胃透視検査がそれに相当します。

ICRP(International Commission on Radiological Protection: 国際放射線防護委員会)の推奨年間被曝線量上限は、職業被曝(放射線作業従事者)では5年間で100mSVまで(1年で50mSVを超えないこと)、一般人では年間1mSvを超えない(5年平均で1mSv/年)こととなっております。従って治療や診断にCTや一般レントゲン撮影が必須な患者様は、前述の職業被曝の範囲での被曝線量でレントゲン検査計画を立てるのが有益かと考えます(実際はそのようにいかない場合がありますが状況次第で致し方ないことと存じます、救命/延命が目的ですからね)。今回、福島原発事故により職業被曝の上限が10倍値まで引き上げられてはいますが、基本的には今までの基準で考えてよいと思います。

低線量被曝に関しての積算被曝線量の上限に関しては、その根拠となりうるデータ/論文もなかなか検索困難なのですが、WHOのチェルノブイリ調査報告やその他の調査論文でも根底となっているものが、BMJ(British Medical Journal)に2005.7.07に掲載された論文で、Risk of cancer after low doses of ionizing radiation: retrospective cohort study in 15 countriesというtitle論文(著者は、E.Cardis et al)です。

15カ国、154施設(主に原発、その他は放射線研究所、廃棄処理施設、アイソトープ製造、兵器工場など)から598,068人の職人(90%は男性)の過去10年間の記録調査が行われた結果が記載されております。調査対象者の平均積算被曝線量は19.4mSvであり、90%の職人は50mSv未満の累積被曝線量、5%未満が100mSv越の積算被曝線量、0.1%未満が500mSv以上の積算被曝線量であった。喫煙による発癌/癌死のリスク上昇を完全に除外できないが、被曝により全体で1-2%の癌死のリスクが上昇し、100mSv以上の積算被曝で平均5.9%の癌死のリスク上昇が推計されるとの記載があります。ただしこれは癌すべてに関しての平均値を出した値で、癌の種類によってはリスク減少が認められる物もありますのであくまで一つの参考資料としかいいようがありません。しかしながらまとまったデータがない(はっきりと結論を出せない)ので、恐らく100mSvのしきい値の根拠をここに置いたのではないかと考えます。これに対して一般人の年間被曝線量の上限が1mSvということに関しては、世界での自然被曝線量を測定した数値を基準にした値のようですがヨーロッパ諸国では自然被曝線量が3mSv/年を超えているところもありますので安全の基準値ではありません(心理的な目安といえます)。上記を考慮すると、1mSv(=胸部レントゲン撮影x 20回に相当します)は少し過剰反応的な数値かもしれませんね。一般人の被曝線量の上限は1から20mSv/年の範囲でという表記に緩和されるようです。

参考文献
Cardis E, Vrijheid M, Blettner M, et al: Risk of cancer after low doses of ionizing radiation: retrospective cohort study in 15 countries. BMJ 2005;331: 77-80

さて、ここで皆様に認識していただくことは、下記のようになります。

(1)可能であれば、20歳以下(特に5歳以下)の若年者のX線被曝は避けていただく。

(2)健診での医療被曝は、有益被曝と考えていただいてよい。健診での胸部レントゲン、バリウム胃透視検査は統計で癌死(肺癌/胃癌)の低減に有効性があることが証明されている(それに対して、ピロリ健診/胃カメラ健診は現時点ではリスク低減効果がはっきりと証明されていません)。

(3)安易な考えで大きな被曝を受ける検査は受けない。スクリーニングCTやPET-CTに関してドックオプションで受けられる際など選択頂くのは自由ですが、被曝に伴う不利益/利益に関してもう一度考えてみてくださいね。

(4)必要な検査は必要なときに、必要なだけ受ける、この際は躊躇しない。緊急事態や癌などの精査ではきちんとスケジュールに従い検査を受けてくださいね。その検査を受けることで現在の治療成績/生存率が維持されますが、拒否されれば当然再発や転移の診断は不確かとなり、術後成績も悪くなります。

【2013/08/10】:8/11-13まで休診です


8/11-13まで休診です。
8/10午後2-6時は玉島中央病院出張しております。
8/11は午前9-午後5時まで倉敷休日急患センターに出務しております。
当院かかりつけの患者様で急変等で小生に診察希望の際は、上記時間帯のいずれかで診察可能です。
ただし急患センターにはCTやエコーはございませんので、対応には限界がありますのでご了承くださいませ。

【2013/07/30】:バルサルタン(ディオバン(R))に関して 【高血圧症】


最近報道にて取り上げられましたことより、当院処方のバルサルタン(商標名:ディオバン錠:ノバルティスファーマ)に関して不安を抱いておられます方がおられますので小生の認識している範囲での説明と今後の方針を示したいと思います。

(A)まず、基本事項として認識頂くべきこととして高血圧治療ガイドラインをふまえて要約しますと下記のようになります。

(1) 心血管事故の最大の原因は、コントロール不良の高血圧であるということ

(2) 複数種類の降圧薬を使用して、可能な限り至適状態の安静時血圧(140/90以下、可能であれば至高血圧 120/80以下)を維持することで心血管事故の頻度は減少する

(3) 使用する降圧剤の優劣順位はないが、基本的に(1)アンギオテンシン変換酵素阻害薬(ACE-I)もしくは、アンギオテンシン受容体拮抗剤(ARB)、(2)カルシウム拮抗剤(CAB)、(3)利尿剤、(4)ベータ遮断剤のいずれかの組み合わせで降圧コントロールを行い、種々の病態にあわせて至適状態にコントロールする

降圧剤の(1)項目で取り扱われているレニン−アンギオテンシン系(以下RAS)の阻害剤のうちディオバン(R)は、アンギオテンシン受容体拮抗剤(ARB)に該当します。RASが高血圧の発症と臓器障害に関与していることを支持する論文は多数報告されておりますことから現時点では常識的な認識として、アンギオテンシン(アンギオテンシンII)というホルモンが血管や心臓などの標的臓器の受容体に結合するのを阻害することが降圧に有効であると認識されています。アンギオテンシンの産生を抑制する薬(アンギオテンシンIというホルモンはアンギオテンシン変換酵素(以下ACE)によりアンギオテンシンIIに変換される)として最初にアンギオテンシン変換酵素阻害剤(以下ACE-I)が開発され、この薬は長年使用されることで実績と心血管事故抑止効果が数々の論文で実証されています。ところがこのお薬の問題点として、(1) キマーゼを介したアンギオテンシン変換ルート(アンギオテンシンIをIIに変換するルートは主要なものとして2つ(ACEルートとキマーゼルート)存在することが分かっています)を阻害できない、(2) 副作用として頑固な咳嗽が生じることがある、ということが挙ってきました。これを改善できる可能性のある薬として今度は直接アンギオテンシンの結合部位である受容体をブロックする作用のあるアンギオテンシン(以下AT)受容体拮抗剤(以下ARB)がでてきました。これにより上記の問題点(1),(2)は解決しました。これで一件落着といいたいところなのですが、ARB使用が始まり実績評価がなされ始めると、ARBの心血管事故抑止効果がACE-Iの効果を凌駕できないということが分かってきました。そういった意味では、ARBは効果の面では、咳嗽の副作用がないACE-Iに他ならないといった認識をされている医師も多いのではないかと思います(小生もその一人です)。

(B)Kyoto Heart Studyの影響が何であったかということ

カルシウム拮抗剤(CAB)に関しては枚挙にいとまがないという程の、使用実績と心血管事故抑止効果が実証されている。特に第3世代カルシウム拮抗剤(アムロジピン:商標名ノルバスク(R)、アムロジン(R))の発売は非常にセンセーショナルで他社に焦燥感を与えるほどの実績であったといえる。それ故、実際のところこれ以後のコントロールstudyは、対アムロジピン効果としてアムロジピンと比較してどれほど優位性があるかを比較したレポートが基本となっている。

 ARB関連の論文では、CASE-J studyにおいて、ARBであるカンデサルタン(商標名:ブロプレス(R))とアムロジピンの優劣を心血管事故抑止効果において比較検討しているが有意差を認めていない。このような状況下でKyoto Heart Study(以下KHS)は、心血管事故因子をもつコントロール不良高血圧患者に対して、ARB(バルサルタン)を降圧剤として付け加えることが、本当に心血管事故抑止の更なる改善につながるのかどうかという問いに関しての真偽を決定しかねないstudyであったといえます。このstudyで確認された、AT1受容体(AT受容体には2種類があり、AT1受容体が血管収縮等の悪影響を及ぼす受容体です)に最も高い親和性を有するバルサルタンを上乗せ投与することで45%の心血管事故抑止効果を認めたという結果は、ARBの存在価値を決定したと換言できる。しかしながら、最終的にこの結果が捏造であったということ(どの程度捏造があるのかは詳細不明)は誠に遺憾なことであり、高血圧診療に携わる医師を落胆させたことと存じます。ただしARBに関しては、現在までにACE-Iを超える効果実績を示せていないこともあり、KHSの結果に関しても当初から懐疑的に感じられていた医師もおられたと思います。

そもそもACE-I/ARBという薬剤に関しては、種類を問わずほぼ同等の効果をもつ(専門用語でクラスエフェクトといいます)という特徴がありますので、各メーカー間で個別の特徴を非常に強調してセールスにこられても実際のところ受け手の医師側は、各メーカーでほとんど差はないだろうと個人評価しているのではないかと思います(小生はそう思ってます)。Beyond blood pressure lowering effectという概念が、ARBが市場に出現した際に囁かれておりましたが実際使用してみても、確固とした手応えを感じにくいのもこの薬の特徴かもしれません。まして、最近はARB長期使用の症例では、アルドステロンブレークスルーといったRAS系のさらに先のホルモンの問題により左室肥大の抑制に難渋する症例が指摘されてきております。

(C)認識していただきたい重要な事項

 KHSの結果が却下されたことで誤解が生じておりますようですので、ARBを用いた降圧治療中の患者様には下記のことに関してはもう一度再確認頂きたいと存じます。

(1) バルサルタン(商標名ディオバン)の降圧効果と降圧効果に伴う心血管事故抑止効果は確実に実証されており、今回のKHSの結果の如何は関係ない。まして、その他のARBの効果を否定する事象でもない。

(2) バルサルタン上乗せ投与により、降圧効果を超えて他の薬剤では得られにくい心血管事故抑止効果がKHSで示されていたが、今回これが撤回されたことでバルサルタンにはこのような薬剤特異的な福次効果はないという結論に至る。従って、この薬が飛び抜けて優れた効果を示すのではなく、他のARB製剤と大差ないと当院では評価する。

(3) ARB製剤に関しては、ACE-Iと同等の効果があることは実証されているがそれ以上の物である証明はない。過度な期待をすべきでないことと、費用対効果を考慮する限りでは、当院では最大量投与は推奨しません。

(4) 現在、バルサルタン服用中で良好な血圧コントロールである患者様に関しては、変更する理由は上記から特にありません。どうしてもイメージがという方に関しては薬価の問題からもACE-Iに投薬変更を考慮したいと存じます。




参考文献:
1. Sawada T, Takahashi T, Yamada H et al. Rationale and design of the KYOTO HEART study: effects of valsantan on morbidity and mortality in uncontrolled hypertensive patients with high risk of cardiovascular events. J Human Hypertension 2009; 23: 188-195

2. Ogihara T, Nakao K, Fukui T et al. Effects of candesartan compared with amlodipine in hypertensive patients with high cardiovascular risks: candesartan antihypertensive survival evaluation in Japan trial. Hypertension 2008; 51: 393-398

3. 日本高血圧学会高血圧治療ガイドライン作成委員会. 高血圧治療ガイドライン2009(JSH2009)

【2013/07/01】:人工甘味料/ダイエット【肥満】


 ダイエットブームによりカロリーゼロと表示された清涼飲料水が多く市販されていますが、これらのほとんどには人工甘味料が使用されています。お茶や水でお腹を膨らますといっても、やはり何らかの味付けは欲しい物です。ではなぜ人工甘味料がダイエット(減量)に利用できるかというと甘味が砂糖の約200倍ですので、理論上、砂糖と同等の甘味を演出するには1/200の分量でよいからです。

 一般的にスポーツ飲料水の糖分は2.5%前後であることが吸収効率がよいといわれており、ポカリスエットを例にとるとtotal 340mlで5.4gのブドウ糖含量(1.6%)があります。これは、5.4 x 4 = 21.6kcal に相当しますが、同等の甘さを演出するのであればアスパルテームを使用するとすれば0.03g相当となります(アスパルテーム1gは4kcalです)ので、これに置換してしまえばカロリーゼロ飲料といってよいでしょう。ちなみにカロリーゼロ飲料とは、100mlのカロリーが1kcal以下のものであると厚生労働省は指定しております(ゼロではありませんので誤解のございませんように)。このような飲料水を使用することはブドウ糖含量の多い清涼飲料水を飲むより減量に有効であることは間違いないでしょう。

 ただし問題なのは、肥満者は身長に対する体表面積が大きく、そのため不感蒸泄の量も多くなりますので基本的に多飲の傾向があること、そして、飲水による血清浸透圧の低下刺激とダイエット飲料であるという安心から節食しなければという意識が薄れ、余分に糖分/塩分/食物を摂取してしまうという落とし穴に陥り、結局肥満を助長してしまうことにつながりかねないということです。ダイエット飲料と節食を併行していれば、人間には基礎代謝をはじめとする生活エネルギーを消費していますので毎日少しずつですが減量されていくはずです。

 ちなみに、1日消費エネルギー = 基礎代謝量 + 生活活動代謝量(日常生活(入浴など)で使うエネルギー) + 食事誘導性体熱産生量 で表されます。一般成人40歳の基礎代謝は、男性で約1500kcal、女性で1200kcalです。 減量に成功するためには根底条件があります。1日摂取総カロリーが、1日消費エネルギーを下回っていることが前提です。上記から、食事制限なしに減量するには非常に長時間の運動が必須となりますので一部のスポーツ選手以外では実現不可能であると分かりますよね。減量の基本は食事制限と運動です。

【2013/05/09】:鳥インフルエンザ(H7N9)に関して


簡易インフルエンザ判定キット(クイックナビFlu)での中国で同定された動物由来のH7N9型インフルエンザウイルスとの反応性試験では、A+と陽性にでることが確認されたとの報告を製造元の大塚製薬より受けました。上記を考慮すると、おそらく人に感染した場合でもH7N)はA+陽性と判定できると思われます。
最近の中国渡航歴のある方で、インフルエンザを疑うような症状がある方がもし来院された場合、このキットを使用して補助診断を行えると思われます。A+陽性と出れば、全例、岡山県環境保護センターへ検体を搬送し、PCR法によるH7亜型の精密検査が必要となります。この際は倉敷保健所への情報提供と保健所による検体回収が行われることになりますので、該当患者様にはご理解/ご協力お願い致します。

【2013/04/26】:糖尿病と発癌リスクについて【生活習慣病】


糖尿病になるとどれだけ発癌リスクが上昇するかについて、日本人のコホート調査研究結果の報告があります。糖尿病に罹患されておられます方には耳の痛い話となりますが、ご存知頂いた方が治療により専念頂けるように思えますのでアップ致します。

報告文献は、Title: Diabetes Mellitus and the Risk of Cancer, Subtitle: Result from a Large-Scale Population-Based Cohort Study in Japan, 著者 Manami Inoue, MD, PhD, Motoki Iwaski, MD, PhD et.al, ジャーナル, Arch Intern Med. 2006; 166(17):1871-1877です。

40歳から69歳までの日本人97,771名の母集団(男性46,548名、女性51,223名)に対して1990年1月から1994年12月の5年間の追跡調査を行っています。このうち、男性の6.7%、女性の3.1%が糖尿病の既往歴を有する集団であったようです。
この母集団の5年間追跡調査によりtotal 6,462症例の新規発癌が確認された。糖尿病患者では、男性で27%、女性で21%の発癌リスクの上昇が見積もられた。特に肝臓がんは男性2.24倍、女性1.61倍、膵臓癌は男性で1.85倍、腎癌は男性で1.92倍、大腸癌は男性で1.36倍のリスク上昇ありと評価された。胃癌に関しては、男性で1.23倍、女性で1.61倍のリスク上昇が見積もられるが、ヘリコバクターピロリによる局所因子としての交絡因子が検討できないので糖尿病単独によるリスク比の評価は困難と考えられます。

今後報告されるであろうの数々のスタディーにより糖尿病と発癌に関しての関係の解釈が正確なものとなっていくと思われますが、現時点での一つのリスク指標として、上記の結果が参考になると思われます。